
「10年に一度と言われるけど、うちもそろそろ外壁塗装を考えないと…」
「でも、東京は業者も多いし、費用も高そう。悪徳業者に騙されたらどうしよう…」
「世田谷区に住んでいるんだけど、うちの区で使える助成金とかってあるのかしら?」
大切なお住まいを、雨風や紫外線から守るための重要なメンテナンス、外壁塗装。100万円を超えることも珍しくない高額な工事だからこそ、業者選びは絶対に失敗したくない――。これは、東京都で外壁塗装を検討している方が、誰もが抱える切実な悩みです。
特に、業者の数が日本一多い東京では、残念ながら「手抜き工事」や「高額請求」といった悪質なリフォーム業者によるトラブルも後を絶ちません。
この記事は、そんな都民の皆さんのための「失敗しない外壁塗装の完全ガイド」です。外壁塗装で後悔しないために絶対に知っておくべき「費用相場」「助成金」「信頼できる優良店の探し方」のすべてを、3000字のボリュームで、専門家の視点から徹底的に解説します。
このガイドを最後まで読めば、あなたは外壁塗装に関する正しい知識を身につけ、安心して我が家を任せられる、最高のパートナーを見つけることができるはずです。
【2025年最新】東京都の費用相場|家の坪数と塗料の種類でここまで違う!
まず、最も気になる費用相場から見ていきましょう。外壁塗装の費用は、「家の大きさ(坪数)」と、これから10年以上あなたの家を守る「使用する塗料のグレード」という、2つの大きな要素で決まります。
家の大きさ(坪数)別の費用相場
一般的な戸建て住宅(2階建て)の場合の、足場代、高圧洗浄、下地処理、3回塗りの費用など、すべてを含んだ総額費用の目安です。
坪数 | 塗装面積(目安) | 総額費用の相場 |
---|---|---|
30坪 | 120~140㎡ | 90万円 ~ 140万円 |
40坪 | 160~180㎡ | 110万円 ~ 170万円 |
50坪 | 200~240㎡ | 130万円 ~ 200万円 |
※上記はあくまで標準的なシリコン塗料を使用した場合の目安です。家の形状(窓の多さなど)や外壁の劣化状況(ひび割れの補修箇所など)によって費用は変動します。
使用する塗料別の費用相場と特徴
塗料の選択は、初期費用だけでなく、次の塗り替えまでの期間(耐用年数)を左右する、最も重要な決断の一つです。
塗料の種類 | 30坪の費用相場 | 耐用年数(目安) | 特徴 |
---|---|---|---|
ウレタン | 80~100万円 | 8~10年 | 以前は主流だったが、現在はシリコンにその座を譲る。価格は安いが、耐用年数が短いため、長期的なコストパフォーマンスは低い。 |
シリコン | 90~110万円 | 10~15年 | コストパフォーマンスNo.1。 現在、最も多くの住宅で使用されている、価格と耐久性のバランスが取れた塗料。迷ったらまずこれ。 |
ラジカル | 95~120万円 | 12~16年 | シリコン塗料の弱点である紫外線による劣化を防ぐ成分(ラジカル制御型酸化チタン)を配合した進化版。シリコンより長持ちする次世代のスタンダード。 |
フッ素 | 110~150万円 | 15~20年 | 高価格だが、圧倒的な高耐久性を誇る。東京スカイツリーの展望台の塗装にも使われている。頻繁な塗り替えが難しい商業ビルなどで多用される。 |
無機 | 130~180万円 | 20~25年 | フッ素を超える最高級の耐久性を持つ。塗膜が非常に硬く、汚れにくいのが特徴。長期的に見れば、塗り替え回数が減り、最も経済的になる可能性も。 |
知らないと数十万円損することも?東京都の区市町村で使える助成金・補助金
費用負担を軽減するために、絶対に活用したいのが自治体の助成金制度です。東京都では、ヒートアイランド現象対策として、太陽光を反射し、室内の温度上昇を抑える省エネ効果の高い「遮熱塗料」や「断熱塗料」を使用した外壁・屋根塗装に対して、多くの区市町村が助成金を出しています。
助成金制度の例
※制度の名称や内容は年度ごとに変わるため、必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
- 世田谷区:「世田谷区エコ住宅補助金」
遮熱塗料などを使用した省エネ改修工事に対して、費用の一部(上限10万円など)が補助されます。 - 練馬区:「練馬区再生可能エネルギー・省エネルギー設備設置補助制度」
高日射反射率塗料(遮熱塗料)を使用した塗装工事が対象となる場合があります。 - 品川区:「住宅改善工事助成事業」
区内の施工業者によるリフォーム工事に対して、工事費の10%(上限10万円など)が助成されます。 - 八王子市、足立区、江戸川区、葛飾区、杉並区など、23区・多摩地区の他の多くの区市町村でも同様の制度があります。
探し方のコツと最重要注意点
- 探し方
「お住まいの区市町村名 外壁塗装 助成金」 で検索するのが一番の近道です。 - 最重要注意点
助成金は、「工事の契約前・着工前の申請」が必須です。「工事が終わってから知った」では手遅れです。また、予算がなくなり次第終了となるため、塗装を決めたらすぐに情報を集め、行動を開始しましょう。
悪徳業者を100%見抜く!信頼できる優良店の探し方【7つの鉄則】
外壁塗装で最も重要なのが「業者選び」です。以下の7つの鉄則を実践すれば、悪徳業者を確実に見抜き、信頼できるパートナーを見つけることができます。
鉄則①:訪問販売の甘い言葉は絶対に信じない
「近くで工事をしている者ですが」「今ならモニター価格で半額にします」といった突然の訪問販売は、悪徳業者の典型的な手口です。優良な業者は、飛び込み営業に頼らずとも、評判で仕事が集まります。
鉄則②:「建設業許可」と「塗装技能士」の資格を確認する
- 建設業許可: 500万円以上の工事を請け負うために必要な国の許可。会社の信頼性を示す客観的な指標です。
- 一級塗装技能士: 塗装に関する国家資格。現場で実際に作業する職人さんの確かな技術力の証です。
鉄則③:地域での具体的な施工実績が豊富かを確認する
公式サイトに、あなたの住むエリアでの具体的な施工事例(「世田谷区〇〇邸」など)が、写真付きで豊富に掲載されているかを確認しましょう。
鉄則④:必ず3社以上から「相見積もり」を取る
これが失敗を避けるための、最も強力な武器です。1社だけの見積もりでは、その価格や提案内容が適正かどうか判断できません。必ず3社以上から見積もりを取り、「価格」「提案内容」「保証内容」「担当者の対応」を総合的に比較検討しましょう。
鉄則⑤:見積書に「3回塗りの明記」など、詳細な内訳があるか
優良な業者の見積書は、項目が細かく具体的です。「シリコン塗料一式」のような曖昧な表記ではなく、「メーカー名・商品名(例:日本ペイント パーフェクトトップ)」「塗装面積」「下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りの明記」などがしっかり記載されているかを確認します。
鉄則⑥:長期の「自社保証」と、具体的なアフターフォローの内容を確認する
塗料メーカーの製品保証とは別に、工事の品質に対する業者独自の「自社保証」があるかを確認しましょう。保証年数(5年~10年が目安)だけでなく、「どんな場合に保証が適用されるのか」という内容までしっかり確認することが大切です。
鉄則⑦:担当者が、あなたの家の不安に真摯に耳を傾けてくれるか
最終的には「人」です。こちらの不安や疑問に対し、専門用語を並べるのではなく、分かりやすい言葉で丁寧に説明し、誠実に対応してくれる担当者こそ、信頼できるパートナーです。
東京都内でおすすめの実績豊富な塗装業者5選
上記の選び方をクリアした、東京都内でおすすめできる、信頼と実績のある業者を5社ご紹介します。
プロタイムズ


全国に130店舗以上を展開する、外壁塗装の国内最大級ネットワーク。厳しい基準をクリアした地域密着の加盟店が、統一された高品質なサービスを提供します。塗料メーカー「アステックペイント」のパートナー企業でもあり、高機能な塗料の扱いに長けています。都内にも多数の店舗(世田谷区、練馬区など)があります。
- 信頼性: ★★★★★
- 保証: ★★★★★
カルテット


東京都小平市に本社を置く、地域密着型の塗装専門店。 4回塗りを標準とするなど、その技術力の高さと仕事の丁寧さで、口コミ評価が非常に高い実力派です。自社施工にこだわり、適正価格で最高品質の工事を提供しています。多摩地区を中心に高い評価を得ています。
- 信頼性: ★★★★★
- 保証: ★★★★☆
シェアテック(塗装専門サイト「外壁塗装駆け込み寺」を運営)


全国対応の塗装業者紹介サイトを運営。独自の厳しい基準で審査した優良業者のみを紹介しており、悪徳業者に当たるリスクを排除できます。「どこに頼んでいいか全く分からない」という場合に、専門家におすすめの業者を紹介してもらえる安心感があります。
- 信頼性: ★★★★☆
- 保証: ★★★★☆(加盟業者による)
三和ペイント


訪問販売からスタートした会社ですが、現在は高品質なサービスで着実に実績を伸ばしています。特に、2種類の塗料を重ね塗りする独自の「ハイブリッド塗装」など、技術開発に力を入れています。営業担当者の説明が非常に丁寧で分かりやすいと評判です。
- 信頼性: ★★★★☆
- 保証: ★★★★★
地元の優良工務店・リフォーム会社
あなたの住む街で長年営業している工務店やリフォーム会社も、有力な選択肢です。特に、その地域で使える助成金情報に詳しかったり、大手にはないフットワークの軽さがあったりします。Googleマップの口コミなどを参考に、地元の評判の良い会社を探してみるのも一つの手です。
まとめ:正しい知識と「相見積もり」で、後悔のない外壁塗装を
東京都で、失敗しない外壁塗装を実現するための、具体的な知識と方法を解説しました。
- まず自宅の坪数と、希望する塗料のグレードから、大まかな費用相場を把握する。
- お住まいの区市町村の助成金制度を、工事契約前に必ず調べる。
- 「7つの鉄則」を実践し、信頼できる業者を3社以上見つけ出し、「相見積もり」を取る。
外壁塗装は、あなたの大切な資産である住まいを守るための、未来への投資です。焦らず、じっくりと、この記事の情報を活用して、心から納得できる、最高のパートナーを見つけてください。